オートキャド(AutoCAD)を使って図面を描くプロとして、どんな点を意識しておくと良いか。

そんな話をしばらく続けて来ました。

・図面の品質(間違いがないか・見やすいか)

・納品までのスピード

・要望に沿った図面かどうか

上記のような項目を紹介して、今までの話で図面の品質とスピードについてはもう少し詳しく話をすることが出来ました。

最後の「要望に沿った図面」というのは、今までの項目に比べると、少し漠然としている感じです。

これがどんな内容なのか、というのを今回は取り上げてみたいと思います。


■どんな図面が必要か

要望というのは何かと言うと、図面を依頼してくる相手がどんな図面を求めているか、ということです。

図面の種類は色々あって、平面図が欲しいという要望があれば平面図を作図するのは当たり前ですよね。

平面図が欲しいという要望があるのに、断面図を作図して渡すとか、そういうのは仕事としてあり得ません。

そんな初歩的な話はここでは省くとして、どんな平面図を相手が求めているのか、というのがポイントになってきます。

どんなことに図面を使うのかによって、作成する図面の内容は少しずつ変わってくるものです。

私は建築系の仕事をしているので、他の業種のことがあまり分からず、的はずれな話であればすみません。

例えば平面図が欲しい場合であっても、部分的に詳しい情報が欲しい場合もあるし、全体が欲しい場合もあります。

もちろんそうした要望は相手に伝えます。

そうしないと、自分が望む図面が届かない訳ですから、出来るだけ詳しく自分の欲しい図面のイメージを説明します。

 

■コミュニケーションが重要

しかし詳しく説明したにも関わらず、分かっていない人だとそれが完全に伝わらない場合もあるんです。

全体的な図面が欲しいのに、細かい部分にこだわって図面を作図していくとか、そんな場合が結構あったり。

もちろん細かい部分にこだわることが必要な場合もあるので、それがダメだと言う訳ではありません。

でも、全体の簡単な図面が欲しい時に、細かいところにこだわって時間が掛かってしまうのが勿体ない。

表現はキツイですけど、それが時間の無駄になっている訳ですから、どうしても勿体ないと感じてしまいます。

作図する側の立場からしても、苦労が報われにくいという点で、こうした作業は勿体ないと言えます。

せっかく時間をかけて細かい図面を描いたのに、なぜか相手は喜ばないという状態になる訳です。

こうした事態は、やはり相手とのコミュニケーションが取れていない場合に多く発生します。

説明する側が作図者の知識とスキルを考えず話をしている場合とか、作図する側があまり相手の話を分かっていない場合とか。

オートキャド(AutoCAD)を使って図面を描く側からすれば、お客さんがどんな図面を望んでいるのかをきちんと把握することが大事です。

分からない場合は素直にそう伝え、分かったつもりになることを避ける、というのが非常に大事です。