現状に不満を持つことの効果
オートキャド(AutoCAD)でペーパー空間とビューポートを使う際に、問題となりそうな点とその解決方法。
これをテーマにして色々と書いてきましたが、そろそろこのカテゴリで紹介したい内容もなくなってきました。
全体としてはもう少しだけお伝えしたいことがあるので、あとひとつカテゴリを作って話を進めていくつもりです。
この「問題点の解決方法」カテゴリもこれで最後ということになりますが、最後は少し雑談的な話をしようかと思います。
オートキャド(AutoCAD)のデータを、dxf形式のデータを経由して他のCADで開く。
これは結構便利な機能なんですけど、やはり全てが完全に変換される訳ではありません。
線などの図形はそのままのサイズで綺麗に変換されますが、文字や寸法などの設定項目が多い要素はなかなかうまく行きません。
まあ図形が変換できるだけでも充分に助かるんですけど……人間は基本的に欲張りですからそれで満足しないんですよね。
私も同じで「もう少し文字が綺麗に変換されれば良いのに」など、ちょっとワガママなことを考えてしまいます。
カテゴリー:問題点の解決方法
操作の選択肢を増やす為
ペーパー空間の内容をモデル空間に書き出して、それをdxfデータに変換して他のCADで開く。
この手順は確かに便利だけれど、毎回それをやるのは結構大変だし、あまり効果的ではない場合も多いです。
どのあたりが大変な作業なのか、という話を前回はしましたが、何となく大変さは伝わったでしょうか。
実際にやってみると、10回以上同じ操作を繰り返すのは、いくら仕事とは言ってもやっぱり苦痛だということが分かります。
もちろん苦痛だからやらないという単純な話にはなりませんが、あまり意味のない作業をすることだけは避けたいところ。
こうした手間のかかる作業は、本当に必要な時にだけやる、というのが理想ではないかと思います。
その為には、ペーパー空間の内容まで変換する必要があるのか、それともそこまでは必要ないのかの判断が必要です。
それはつまり、オートキャド(AutoCAD)のデータを変換して渡す相手が、どんな用途で使うのかを知るということ。
作図された図形を利用してさらに作図をしていくのか、図面を重ねて何かのチェックに使うのか。
用途は色々とありますが、その用途によってどんなdxfを作成するのかを決める、というのが効率的じゃないかと思います。
そんなdxf変換の最後として、なぜあまりお勧めできないモデル空間への変換を紹介したのか、という点を今回は取り上げてみます。
カテゴリー:問題点の解決方法
ペーパー空間のモデル化が持つ問題
ペーパー空間でレイアウトした図面の状態を、dxf変換で他のCADに持っていくには、単にそのままdxf形式で保存だけでは出来ません。
まずはペーパー空間をモデル空間に書き出す処理をして、そのデータをdxf変換することで、ようやく他のCADで開くことが出来ます。
その具体的な手順を前回は紹介しました。
実際にやってみるとよく分かりますが、ペーパー空間をモデル空間に書き出す作業はそれほど難しい作業ではありません。
それをdxf形式に保存するのも、保存したdxfデータを他のCADで開くのも、同じようにとても簡単です。
だとすれば、オートキャド(AutoCAD)でペーパー空間を使って作図した図面は、全て簡単に他のCADへと変換出来るのか。
……というと、まあ実際にはそう単純な話にはならないんですが、それはなぜか、という話を今回は考えてみます。
カテゴリー:問題点の解決方法
ペーパー空間をモデル空間に変換
普通にdxf変換をした場合には、ペーパー空間にレイアウトした図面を他のCADに持っていくことは出来ません。
しかし、ペーパー空間に作図した内容をモデル空間に書き出す、という便利な機能がオートキャド(AutoCAD)には用意されています。
その機能を間に一手間挟むことによって、ペーパー空間にレイアウトした図面を他のCADで開くことが出来ます。
今回はその具体的な手順などを詳しく説明していこうと思います。
カテゴリー:問題点の解決方法
ペーパー空間をそのままDXF変換
たとえdxf変換で他のCADに上手く変換出来ないというデメリットがあったとしても、ペーパー空間の機能は使っていくべき。
ちょっと乱暴な結論だと思われるかも知れませんが、当サイトでは色々検討した結果、このような考え方をしています。
時には変換で苦労する場面があるかも知れません。
しかしその苦労を取り戻してお釣りがくるくらい、ペーパー空間とビューポートの機能が仕事で助けになってくれるはず。
オートキャド(AutoCAD)を含め、今現在世の中に出回っているCADに「完璧なCAD」なんてありません。
CADが用意している機能にも同じことが言えて、これをやっておけばOKみたいな万能の機能なんてありません。
どんな機能であっても、ここが便利だというプラスの部分と、ここはちょっと……というマイナスの部分を持っています。
それらを比較して、出来るだけメリットが大きくなるような使い方をしていく、というのがベターではないでしょうか。
今回の話で言えば、ペーパー空間のメリットとデメリットを比較して、やっぱり使った方がプラスが多い、ということです。
さて、ペーパー空間とビューポートを使う際の問題点と、その解決方法についての話はそろそろ終わりに近づいてきました。
しかしdxf変換で他のCADに持っていくことが出来ない、という問題については「仕方がないです」で終わっています。
これでは少々寂しすぎますよね。
と言うことで今回は、どうしてもペーパー空間にレイアウトした図面を他のCADに変換したい、という場合にどうするか。
この具体的な考え方と解決方法について考えてみたいと思います。
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