前回は、1つのオートキャド(AutoCAD)データに、図面の数だけペーパー空間を作るメリットを紹介しました。

いや、そうしなかった場合にどんなデメリットがあるかを紹介した、と書いた方が正解かも知れません。

今まで何度も書いている気がしますけど、このやり方が最高でそれ以外は論外、みたいなやり方は存在しません。

それぞれのメリットなどを比較しつつ、出来るだけ効率の良さそうなやり方で図面をまとめていく。

これがオートキャド(AutoCAD)のプロに求められることで、それを考えるとペーパー空間毎に図面は1枚かなと思う訳です。

私がこのやり方をして便利だと感じているのが、ペーパー空間を複数選んでそれを一括で印刷処理出来る点。

これだけでも、諸々のデメリットを吹き飛ばすことが出来るのではないか、と個人的には思っています。

連続印刷処理というのは、作図する側ではなくオートキャド(AutoCAD)が色々な処理を頑張ってくれる機能です。

つまり、作図する側である我々の負担が減って、印刷に掛けるはずだった時間が短縮出来るということ。

もちろんオートキャド(AutoCAD)に自動的にやって貰うには、それなりの手続きが必要になります。

しかしその手続きが出来てしまえば、作業の効率はかなり上がるはずなので、是非とも一度試してみて頂きたいです。

と言うことで、これから連続印刷をする為に必要な手順について、順番に説明をしていこうと思います。


■サンプル図面

まずはこのようなサンプルの図面からスタートします。

サンプル図面のモデル空間

図面としては、作図対象の大きさ的に縮尺1/50の図面で6分割したい状況で、ペーパー空間は1つだけ設定してあります。

ペーパー空間はこんな感じ。

サンプル図面のペーパー空間

ペーパー空間が1つしかない状態では、連続印刷も何も出来ないので、まずはペーパー空間を6つに増やすところから始めましょう。

 

■ペーパー空間の名前を変える

まずはペーパー空間の名前ですが、「レイアウト1」ではちょっと分かりにくいので、図面の番号に修正しておきます。

「レイアウト1」と書かれたタブの上でダブルクリックをすると、名前を編集出来る状態になります。

タブをダブルクリックした状態

図面の番号さえ分かれば名前は何でも良いですが、長くなると画面に表示しきれないことになってしまいます。

そのあたりを考えると、シンプルに「1」で良いということで、ここではペーパー空間のタブを1に修正しました。

タブの名前が変更された状態

これで名前の変更は完了したので、次にペーパー空間を増やしていく作業に入りますが、それは次回に説明します。