前のカテゴリでは、オートキャド(AutoCAD)が持っている機能のひとつ、ビューポートの特徴などを色々と説明してきました。

ビューポートとは何か? という話からペーパー空間との関係、そして設定出来る項目などなど。

基本的な部分は一通り説明しましたので、最初からザッと読んで頂ければ、ビューポートのことが大体分かると思います。

ここまでの話を踏まえて……

このカテゴリでは、そうしたビューポートについての基本的な考え方や、各種設定などを知っているという前提で話を進めます。

まだビューポートの概要などについての記事を読んでいない場合は、そちらから読んでいくことをお勧めします。

 ビューポートとは何か?

このカテゴリで説明していくのは、ビューポートの概要を踏まえた上で、実際にオートキャド(AutoCAD)でどうやって操作するか、という話です。

概念を知っているだけでは、オートキャド(AutoCAD)で図面を作図する際に、なかなか役に立ってくれません。

ビューポートに関する知識にプラスして、実際のオートキャド(AutoCAD)でそれをどう操作するのかを知っておく。

ここまでやって、ようやくビューポートを使いこなした、と言える状態になるんじゃないかと思います。

と言うことで、今回からはオートキャド(AutoCAD)上での細かい操作の話を進めていきます。

実際にビューポートを配置する操作とか、モデル空間内のどこを表示させるかの調整など、書くことは色々あります。


■サンプル図面

まずはサンプルの図面がないと説明も出来ないので、今まで説明で使ってきたこの平面図を元にしていくことにします。

ひとまずは下図のように、ペーパー空間上に図面枠だけがある状態から説明をスタートします。

図面枠だけの状態から……

そこにビューポートを配置して、モデル空間で表示したい範囲を設定して、通り芯を記入すると、こうなります。

ビューポートを配置するとこうなる

このカテゴリでは、図面枠だけの状態から完成図の状態になるまでの手順を、順番に一通り説明していきたいと思います。

■操作の手順

大まかな作業の手順としては、大体以下のような流れになると思います。

1.ペーパー空間内に表示可能な範囲を確認

2.縮尺を確認

3.モデル空間を表示可能な範囲確定

4.モデル空間上で表示範囲を決定する

5.ビューポートを作成

6.ビューポートのサイズ・縮尺を決定

7.通り芯の記入

8.線種やビューポートの画層などの微調整

最初の手順から順番に説明していくのが自然なので、次回はペーパー空間に表示可能な範囲を確認するところからスタートします。