オートキャド(AutoCAD)でビューポート機能を使う際に発生する問題点としては、今まで何度も書いていますが以下のような項目があります。
・ビューポートを駆使しすぎると複雑で分かりにくい
・ビューポートの数を増やすと表示に時間がかかるようになる
・ペーパー空間内での作業は比較的エラーが出やすい
・他のCADへの変換が上手く出来ない
今までの話で上から2番目までは説明しましたので、今回は上から3番目の項目、エラーの頻度について取り上げてみます。
早速何が問題なのかを考えてみると、まあ先ほど書いた項目の内容そのまんまですけど……
ビューポートを配置したりコピーしたり、ビューポートの表示設定を変えたりというペーパー空間内での作業は、結構エラーが出やすいんです。
この問題は、実際オートキャド(AutoCAD)を使って図面を描く仕事をしている方であば、結構共感して頂けるんじゃないかと思います。
■危険度の高い作業
なぜそうなってしまうのかは不明ですが、ビューポート内をダブルクリックしてペーパー空間上でモデル空間を編集するとか……
その状態のままモデル空間に移動したり、他のペーパー空間に移動したりするのは、結構危険な操作なんです。
もちろん警告が出るとかはないですし、オートキャド(AutoCAD)の説明書に注意書きがある訳でもありません。
でも今までの経験上、ビューポートの編集をする場合は、ハッチング作業や印刷処理と同じくらい危ない気がしています。
仕事でオートキャド(AutoCAD)を使って図面を描いていれば、何かのきっかけでCADが強制終了になることは避けたいですよね。
だから出来るだけリスクを減らすよう心がける訳ですけど、そうした考え方でCADを見ると、ビューポートの取り扱いは「要注意」なんです。
つまらないところで作業の手戻りを発生させないためにも、まずはビューポートの編集などの作業が少し危ういという認識を持つことをオススメします。
■エラーの怖さを再確認
エラーが出てしまうことの何が問題なのか。
これはもう当たり前の話ですけど、今まで作業していたオートキャド(AutoCAD)が応答なし状態になってしまう事です。
応答なしになってしまうとデータの保存も出来なくなってしまう為、今まで作業してきた内容が保存されないまま終了に。
最も最近に保存した状態に戻ってしまうわけですから、場合によっては半日近くの作業が無駄になってしまう可能性もある訳です。
エラーには幾つかのパターンがありますが、最も多いのは以下のように流れていくことではないでしょうか。
・ペーパー空間内で何か作業をしている
・突然反応が鈍くなってきたりして「まずい!」と思う
・そして「強制終了」みたいなメッセージが表示される
・場合によっては「今のデータを保存しますか?」と聞かれる
・速攻で「はい」を選択して今までの作業が無駄にならないよう祈る
・オートキャド(AutoCAD)は「それでは」という感じで終了
・保存されたデータを探し、修復を経て作業を再開
・または結局データが保存されていない場合もある
・最近保存したデータの日付が昨日になっているのを発見して絶望する
まあこれはちょっと極端な例かもしれませんが、長く仕事をやっていると、何度もこうした目にあうことになります。
いやいや、怖い話です。
今回は「怖い話です」で終わってしまうので、解決策などについては次回に少しだけ考えてみることにしましょう。