前回はビューポートの設定について説明しましたが、まずは画層や色などの基本的な設定を取り上げました。
線種の設定が反映されない理由は良く分かりませんが……
まあどちらにしてもビューポートは印刷しない状態の方が、図面の表現としては正解に近いんじゃないかと思います。
だから別に線種を点線に設定できなくても構わないです。
ビューポートを表示したまま印刷する場合と、非印刷状態にする場合の違いをサンプル図面で比較してみるとこんな感じです。
ちょっと線が細くて見づらいかも知れませんが、下段の図面はビューポートがそのまま印刷された状態です。
別に必要な線という訳ではないので、ビューポートは印刷しない方が自然ではないかと思います。
さて、今回は引き続きビューポートの設定ということで、ビューポートの高さと巾の設定を紹介します。
■高さと幅の設定
ビューポートの大きさというのは、ペーパー空間上で図面をまとめる際の重要な項目になります。
その大きさと縮尺によって、モデル空間のどの程度の範囲を表示できるのかが決まってしまいます。
この考え方はビューポートを使いこなす為の重要なポイントになってくるので、改めて詳しく説明をするつもりです。
それくらいビューポートの大きさは重要は要素なんです。
そしてビューポートのサイズは、可能であれば計算しやすいキッチリとした数値に設定しておく方が良いと思います。
そうした設定をどうやれば良いかというと、この「高さ」設定の数値を調整することによって行うんです。
例えば上図のビューポートのサイズはこんな状態になっています。
高さは500、幅が760です。
A1サイズの用紙サイズが841×594なので、まあこの程度のサイズが無難という感じのサイズになっています。
ビューポートの大きさを変えたい場合には、ここの数値を変更することでサイズの調整が出来ます。
■画面上からでもOK
ただ、ビューポートの扱いはポリラインに近いものがある、というような話を以前したと思います。
オブジェクトとしては確かにポリラインに近いので、別に上記設定項目に数値を入れなくても、ビューポートのサイズ変更は可能です。
要するに、一般的なオブジェクトと同じように、ストレッチコマンドや簡易ストレッチなどで編集が出来るということ。
画面上でビューポートのサイズを編集すると、自動的にプロパティの数値が書き替えられるので、どちらのやり方でも大丈夫です。
私は高さ・幅の設定に数値を入力するのではなく、普通の要素と一緒に編集するやり方の方が手軽で良いと思ってます。
数値で入力すると「あと15mm大きくしたい」というような時に、頭の中で計算をする必要があるんですよね。
まあ暗算すれば良いだけなんですけど、ストレッチなどを使えばマウスを向けた方向に15mm移動がもっと簡単です。
どちらのやり方でもオートキャド(AutoCAD)は問題なく処理してくれるので、自分の使いやすい方法を選ぶのが正解だと思います。